最後のは化学記号です↑。
ことの起こりはこの男から「今日の北朝鮮戦、よしさんと三人でパブリックビューイングしませんか?カラオケボックスで」という誘いがあったことから始まった。まあ、どうせ家でも見るつもりだったし、この盛り上がらない気分もサッカーバカ三人で見れば少しは盛り上がるかと思い、快諾。6時半に会社を退社し、パセラまで足を伸ばしてみたわけです。
そしたらなんと、満員ですよ満員。予約でいっぱいです、だって。驚き。と、同時に焦り。現時点で時間は夜の7時。今から全速力で帰宅しても試合開始には間に合わない。どうでもいいとは口では言いつつ、実際見れないとなると口惜しい。慌てて鳶迩に相談して急遽他のパセラに電話連絡。でもって部屋が空いていたのが御徒町パセラ。大急ぎで御徒町まで移動。予選突破のかかる試合を見る以前に既にスリル満点。ギリギリで試合開始に間に合い(ホイッスルは受付で聞きましたが)、部屋でひとまず落ち着く。パセラは地上波(つまりはテレ朝)ではなく、BSでの放送を流していたのでラッキーだった。
とまあ、日本の予選突破以上に心臓ドキドキのイベントを経て試合を見始めたわけですが、試合開始からチンタラした試合でしたなあ。無観客試合のせいもあるかもしれないけど、モチベーションがまったく感じられない上に、暑さのせいか開始五分の時点で足が止まってる。連動性もスピードもフリーランニングもまったくないというアマチュアな試合。いきなりテンションDOWN。
段々とソファに身を沈めていくうちによしさん到着。「まだ点も入ってないし、入る気配もないです」と報告して三人で観戦を続ける。鳶迩は「腹減ったなあ」といって食い物を注文。この時点で緊張感が保たれてないことバレバレ。パセラも平日シフトなのにいきなり客が満員になっちゃったもんだから注文しても物が来ない。私とよしさんの食い物は注文してから一時間、試合が終了してからやっときたくらいだ。もしかしたら厨房でも試合見てたのかもしれませんが。
で、面白くもなんともない前半が終了して、後半。いきなり鈴木に変えての大黒投入。これにまずビックリ。動かないジーコが動いた。置物じゃなかったんだ。で、その大黒がDF引きつけてのこぼれ球に柳沢反応。これまた珍しい柳沢のシュート。決まったよ。左から小笠原が走ってきてるのが見えたときは柳沢がパス出すんじゃないかとヒヤヒヤしましたが。しかし、今日の柳沢は一味違う。憑きものが落ちたのか、逆に何かが憑いたのか、シュート打ちまくり。シュートを打たないFWの看板はどこへ!。まあ三人の間では「ハーフタイムの間に鈴木とフュージョン*1したんだ!」とか適当なこと言ってましたが。でもそれくらい人が変わったように狙ってたね。
ただまあ、それ以降は再び沈滞の時間。大黒が走りまくっているのが爽快なくらい。鳶迩にいたっては飽きてきたらしく歌本を見出す始末。よしさんはうわごとの様に「玉田が出ないかなあ」と呟く。私は私で「こんなんでワールドカップ出ちゃうなんて恥ずかしいなあ」と思っていた。そんなだから大黒のシュートの瞬間も、三人とも一瞬出遅れ気味。GKかわした瞬間に二人が「打て!」、一人が「打つな!」と叫んで、結果的にはゴール。私自身は大黒のゴールは嬉しかったんですが、約一名「あれはオフサイドだよ…」とやりきれない人がいました。誰かは言いませんが。
でまあ、そのまま試合は終了。隣の部屋の壁は揺れてるのに、我々は「決まったねえ」「決まりましたなあ」と呟き、無理矢理気味に乾杯。自分でもビックリするほどまったく興奮しなかった。アメリカ大会の時もフランス大会のときももっと興奮したのになあ。夜中だったのに知人にメールしたり(アメリカの時はポケベル)、電話したりしまくったのになあ。いくら余裕があったとはいえ、この冷めた感情はなんなんだろう。一番の原因は、この日本代表のサッカーを、ワールドカップという舞台で見たい気がこれっぽっちもしないってことなんだよなあ。むしろ見たくない。確かに私はサッカーに関しては非国民ではあるが、それでも身体に沁み込んだナショナリズムはあるはずなんだがなあ。
そんなことを考えつつ、ジーコのどうでもいいインタビューとかを見ていたわけですが、歌う気満々の鳶迩に「もういいから歌っちゃえば」と促してカラオケタイムに突入。五分後には予選突破のことなんて忘れてた気がする。そんなこんなで11時近くまで御徒町で夜を過ごし、トボトボと帰宅。あまりに眠さに速攻で就寝。興奮して眠れない、とかそういうことはまったくありませんでした。なんなんだろうなあ。それでもきっと全国各地の皆さんは盛り上がったんでしょうなあ。
プロトさんコレには笑った。

*1:DRAGON BALLで二人の戦士が合体して強くなる(たまに弱くなる)こと