『Number 580 雌伏 JAPAN WILL SURVIVE』

shaka2003-07-10

日本代表総力特集第三弾。
個別記事については随時。
「これでいいのか日本代表」。
リティことリトバルスキージーコジャパンをコンフェデを中心に採点。自分でもビックリするくらいリティと殆ど同意見だったので驚く。特に三都主については「サイドバックとしてはダメ」とバッサリ。しかも自分(リティ)なら左サイドバックには中田浩二を使う、とまで。自分以外にこの意見の人初めて見たよ。その他もほぼ同意見でした。
フランスのオゼールの監督・ギー・ルーの感想も載ってるけどあんまり参考にはならない。
西野朗反町康治の短いコメントは両者ともジーコに批判的。西野は「守備にルールがないというのはありえない」と言い、反町は「戦術が見えないというよりも戦略が見えない」と批判。これに関しては頷くしかできないなあ。
高木琢也風間八宏の選手に対するコメントは、なんかチームのガイドブックに載ってるような感じで評価という感じではなかった。
金子達仁後藤健生杉山茂樹による日本代表クロスレビュー
やっぱりこの三人を以ってしても「神様ジーコに対してどうして批判が出来るのか」という迷いはあるみたい。代表に対する思いいれは三者三様というよりも、度合いの違い、なのかな。しかし、どうにもこの代表に対してはスッキリしない感覚でいるのは三人とも同じみたい。まだ結論には早すぎるとはいえ、もう少し歯切れのよい意見を期待したのだが。
遠藤保仁インタビュー。
どんなシステムでも誰とでも出来る、というのが彼の長所だというのはわかったけど、それでは多分この先の代表では生き残れないだろう。少なくともスタメンでは。オンリーワンの選手でベストのチームを作ることが代表の原理であり、彼のような選手は「オールマイティ」としてベンチに残るのが精一杯だ。まあ、将来的に彼がどう成長していくかが鍵かな。個人的にコンフェデで評価を上げた選手なので頑張って欲しいとは思います。
高原直泰インタビュー。
凹んでます、かなり。まあ、それも致し方ないだろう。コンディションが悪かったというのはわかる。高原を責めるのは可哀相な気もするけど、それならジーコと話し合うべきだった。こういったところにもジーコの戦略のなさを感じる。まあFW三人しか連れていかなかったという理由もあるけどね。とにかく結果。それだけ。本人も自覚してますが。
クローズアップ、大久保嘉人
戸塚啓によるコラム。まあ、これからが楽しみな選手だよね、ということを書いている記事だ。それ以外に特にコメントしようがない。
同じくクローズアップ、宮本恒靖
熊崎敬によるコラム。何が言いたいのか全然わからん。いわゆる自己満足コラム。『Number』には時々こういうのがあって困る。
サイドバックによる一考察」。都並聡史と堀池巧によるサイドバック談義。
「承前」と書いてあるが続きはあるのか。基本的に三都主の起用は是か非か、という点について語られている。二人とも「是」というのが結論なのだが、私は反対だなあ。っていうかこの問題を語るときに「不慣れなポジションにしては」という評価はなしだろう。代表というのはクラブチームと違って多くの選手の中から選択できるわけで、他に選手がいないからサイドバック、というのとは違う。本職として戦えるのか、ということをもっと突き詰めて考えて欲しい。その場合、日本には彼よりも高いレベルのサイドバックはいないのか。私はそんなことはないと思うんだけどなあ。大体において、本来サイドバックではない三都主と服部を比較対照にして話しても始まらんよ。
そして一番興味深く読んだ「トゥルシエが斬る」。
相変わらずプライドが高く、自分を上に見せたい気持ちが目立つものの、戦術家としての彼の目は鋭い。私は人間・トゥルシエには否定的だが、監督・トゥルシエは認めているので、この記事でも彼の言っていることは間違っていないと感じた。よく、トゥルシエジーコの比較で、トゥルシエは「日本人は子供だから決まりごとを作ってやらないとできない」、ジーコは「選手を大人として扱って自由にさせている」と言われるんだが、本当にそうなのか?。本当の大人なら「決まりごとを作っても、その中で更に自分たちの発想を加えてプレーできる」のではないだろうか。ジーコの方法論というのは、一見日本人を認めているようで実はそうではなく、トゥルシエとは違う立場から見下していると感じるのは私だけだろうか。
ワールドカップのロシア戦において、フラット3トゥルシエの言いなりではなく、自分たちの判断を下したとき、どれだけの輝きを見せたのか思い出して欲しい。あれは、「自由」だったから生まれたものではない。ディシプリンがあってこその発展だったはず。
「神様の免罪符」。
神様ジーコは果たして解任すべきかどうか?という西部謙二による自問自答。言いたいことはわからんでもないんだが、山本コーチが就任するからディフェンスは良くなるだろう、とか、攻撃に関してはせめてカウンターの形だけでも決めるべきだ、という意見はあまり意味がない。それをやってくれてないから解任という話が出るんだろう。「〜してくれたら」という仮定にどんな意味があるのか。
「代表恐怖新聞」。
『Number』が時々やらかすブラックユーモア記事。今回のはつまらなかったです。
藤田俊哉インタビュー。
日本で一番不遇なサッカー選手の一人。これだけの実力を持っていながらなぜか代表に殆ど呼ばれない。実績で言えば入って当然の選手なんだけどね。オランダのユトレヒトへの移籍が決まりそうだとか、噂に過ぎないとか。いや、なんとしても行って活躍して今迄の代表監督を見返して欲しい。ホントに。私は大好きな選手です。
『Number』は未だに小倉隆史の亡霊を追いかけているのか。しばらく見ないと思ったのに何年かに一度は絶対に出てくるんだよなあ。もう忘れろよ。
その他の記事。
「これでいいのかラグビー日本代表」。
ラグビーにはあまり興味がないので読み飛ばしました。私はメジャースポーツの中でラグビーとバレーボールには興味がほとんどない。多分、自分がしない(体格的に排除される)スポーツだからかな。
なんだか段々楽しみになっている仁志敏久の「プロフェッショナルの証明」。
今回はそれなりにわかりやすい話。守備の際の角度について。とはいえ、やはりある種の哲学に近い。ここまで考えて守備してる選手ってどれくらいいるんですかね。
今回はそんなところ。