『Number 581 虎に酔う Tigers,to the victory』

shaka2003-07-24

トラ!トラ!トラ!。まさしくこれ阪神タイガース特集。
18年振りの優勝に向かってひた走るタイガース。まあ、これくらいの特集やっても罰は当たらないでしょう。
主な記事だけ抜粋。
「チームを変えた7つの「掟」」。
星野監督が選手たちに望んだ7か条。どれもこれも特別なことじゃないんだけど、やっぱり徹底させるというのは難しい。それができたのが今年の強さの要因かと。スポーツは違えど、それは今年のジェフ市原を見ても思うことだ。なにより、選手巻の競争の煽り方は半端じゃない。3割打ってても安心できない、というチームは他にないだろうなあ。なんせ代打陣が軒並み4割近い打率なんだから。
星野監督の選手掌握術に関しては良く言われることですが、選手だけでなく、コーチやフロントまで活かしきっている感じがします。
江夏豊、最強投手陣を語る」。
今年の阪神はチーム打率3割というのが印象に残りがちですが、投手陣の素晴らしさもまた格別です。井川、伊良部、ムーア、藪、下柳という先発ローテーションがきっちりと勝ち星を挙げている。これは先発投手陣が崩れて中継ぎ、抑えの投手が勝ちを挙げる、というパターンが以下に少ないか、つまり先発がいかに試合を作っているかの証明である。これだけ投手陣がしっかりしてればそりゃ勝てるよなあ。
「中日・谷繁元信が見た阪神打線」。
今年、唯一阪神にまともに組み合っているのが中日。その中日のキャッチャーである谷繁が阪神打線の印象を語る。以外にも7月2日の直接対決時点まで脅威は感じていなかったらしい。しかし、3割バッターが5人並ぶ打線はやっぱり脅威だよな。ムーアが先発の日は3割バッターが6人である。しかし、意外にも3割に達していない3番金本の評価が高い。カープファンとしては嬉しいけどフクザツ。
「'85年組の証言」。
あの18年前の優勝メンバーへのインタビュー。
まずは「最強の助っ人」ランディ・バースのインタビュー。結構日本の野球見てるんだねえ。ちゃんと現在のタイガースを分析してました。自分たちが優勝したとき、自分ならばMVPは真弓を選んだ、という証言が印象に残る。今年もトップバッター今岡が強烈な数字の残してますが、優勝するチームというのはトップバッター、リードオフマンの存在がやはり大きい。
その他には、川藤幸三弘田澄男山本和行/福間納一/池田親興といったメンバーのインタビューが載っています、いちばん印象に残ったのは池田の、

「これでやっと18年前の思い出に浸ることがなくなって肩の荷がおりる」

という言葉。阪神は新しい歴史を築いたってことだな。
「トラワイド・黄色い報告書」。
Numberお馴染みお笑い新聞形式。これだけ読むと「阪神ファンは濃いなあ」と思ってしまいがちですが、どの球団にもこういうファンはいるよね。含有率は阪神がいちばんかもしれないけど。
ネットでも大きく取り上げられた「トラッキーの中の人」の記事もあります。
連覇の可能性をデータから分析した記事は気が早すぎるような気もしますが、実際に連覇はありそうだよなあ。いちばんの驚きは、クリーンナップの打点が全体の33%ということ。ちょうど3分の一。ということは1番から9番まで満遍なく打点をあげているということ。これは恐ろしい。ちなみに‘85年当時は46%。半分近くを、バース、掛布、岡田の三人で獲っていた。
あと、前監督の野村克也を称えた記事も。これには個人的にも賛成。今の下地を作ったのは間違いなく野村監督。それに更なるスパイスを加えて、実地で活かしたのが星野監督だと思う。
「優勝前の独り言」。
北村薫矢作俊彦、徳岡隆夫(誰?)の三人がエッセイを寄稿。
北村薫はさすがに『新本格猛虎会の冒険』の発案者だけある。しかしあの企画もこういう年に出せたって凄いことだね。しかし、「勝てない阪神」に対する愛着を書いたのに優勝してしまうっていうのはある意味皮肉か。
矢作俊彦は「特に阪神ファンなわけではない」のに、依頼が来たらしい。徳岡隆夫って誰だが知らんけど、つまらないエッセイだった。
阪神以外の記事。
「巨人軍がいま、できること」。
何が笑ってしまうって、未だに「巨人巨人」と言ってるというその事実。2位でもなければ勝率5割をウロウロしているチームに何を求めてるんだか。結局話題は木佐貫のことだけだ。バカバカしい。まだスワローズに期待した方がいいと思う。
その他の気になった記事。
仁志敏久「プロフェッショナルの証明」連載第8回。
今回も守備哲学満載。第一歩目の大切さを説いています。いやー毎回読み応えあるわ。
ウィンブルドンで4回戦まで進んだ浅越しのぶの記事。
ハンチュコワ破った試合は凄かったなあ。2時間半以上の試合。杉山の活躍ばかりが目立つ女子テニス界ですが浅越が活躍するようになると面白くなる。男子も頑張れ。
PRIDEミドル級グランプリプレビュー。
個人的には優勝はシウバかランペイジ・ジャクソンかなあ、と予想しています。桜庭はこれで負けたらもう後はない。密かに吉田には期待してますが、シウバやジャクソンのパンチには耐えられないかもなあ。
漫画家の嶋田隆司ゆでたまご)と格闘写真家・井賀孝の対談は、格闘関係の対談になるとおかしくなっちゃう傾向がある「Number」にしてはまともでした。
メジャーオールスターのレポートと松井のインタビューは特に読み応えはなかった。松井のインタビューは殆ど毎号あるのでそろそろ飽きました。
「AT THE FRONT」で紹介されている女子のサッカー審判・樽本好美さん。写真も内容もとてもよかった。実は毎号この「AT THE FRONT」で取り上げられる人たちは楽しみにしている。