連日の訃報で恐縮だが、森村桂が亡くなったそうだ。原田知世ファンとしてはなんといっても『天国にいちばん近い島』なわけで、この本に影響されて私の妹の新婚旅行はニューカレドニアだったし、妹は本も持って行った。本は私のだけど。
作家の死は確かに寂しいのだけれど、厳密な意味では作家は作品が残り続ける限り死なない。自分が死んでも、自分の言葉や想いが残り続けるというのはどういう気持ちなのかなあ。
光文社から創刊されたスポーツ雑誌『VS. バーサス』。立ち読みで済ませてしまったんですが(失礼)、月刊誌ということでボリュームはかなりある。ただ、ライターを含む構成自体は『Number』と代わり映えしない。月刊誌ということで、直前の大会や試合を追うことは難しいので必然人物に視点を合わせている。創刊号では日本人メジャーリーガーがメイン。とはいえ、ここで書かれている野茂英雄の話題なんぞはもはや何度読まされたかわからない代物。まあ、二宮清純だから読めるけど。原稿依頼を間違えてないか?。ボリュームが多いということはすなわち記事も多い。ちょっと多すぎる感じ。気楽に読める一冊ではないなあ。一応各記事で特色はあって飽きさせないようにはしてるんだと思うんだけど、それでも読み通すには結構な量。まあ、私にとっては特集の内容次第では買うかな、という雑誌ですね。三段組の文字もやや読みづらい。あのフォントはどうなんだろう。慣れれば済む話なのかもしれないけど。
驚いたのは金子達仁が小説を書いていること。好きなライターだけに、スベってたらどうしようと考えたら、なぜか恥ずかしくて一行も読めませんでした。確かにこの人のノンフィクションも叙情的で小説向きだとは思うんだけどね。これからも読めない気がする。