昨日は以前所属していた劇団の公演を観に行ってきました。なぜにワンデイ、なぜに平日。まあ一回きりの公演ってことで久々に溢れんばかりの客席になったのはよかったと思うけどね。
ただまあ、今回も座長は一歩引いての公演ということもあって、相変わらず見ている方としてはジレンマを感じる芝居だった。くどくど書いちゃうとキリがないんだけど、やっぱり基本は「何がしたい」とか「何ができた」とかが見える芝居じゃないと、こういう公演の意味はあまりないと思う。ある意味実験的な公演でただ「こなした」だけの芝居をされても満足できん。なにより役者たち自身が満足しているのか、納得しているのか、ということに疑問を感じる。というか本人達がまず疑問を感じて欲しい、色んなことに。
なんてことを舞台を離れて一年以上経つジジィが面と向かって言えるはずもなく、その後の飲み会では他愛のない会話に終始する。Kと会うと最近は思い出話がどうしても多くなり、その頃を知らない周りの人間には悪いなあ、と思う。
今回の舞台が素舞台に近く、小屋の雰囲気をそのまま見せられたせいもあって、芝居をしたい気持ちが疼く。芝居が始まるまでの待ち時間、ボーっと舞台を見ながら、「あー、あのゼラ番何番だったかなあ」とか専門用語を思いだせなくなってたりとか、現場を離れて少しずつ芝居の感覚が薄れているのを認めるのがまた悔しかった。かといって芝居にどっぷり浸かった生活が送れるかといえばそれもまた難しい話なんだけど。
自分の生き方といったら大袈裟だけど、最近の自分の姿に「これでいいのか」と感じてしまう日々。なにが悪いってわけじゃないのが(悪いこともあるけどね)、余計に不安感を煽る。つくづく落ち着いた生活が身につかない体質だなあ。