バルサが…。
昨日書き忘れていたが、野村芳太郎監督が亡くなった。ある意味では私を映画の世界に引き込む要因となり、またミステリという世界に引き入れてくださった偉大な先人なだけに大変残念である。
野村芳太郎監督の作品でMYSCON洋画劇場の時に、変化球として紹介しようと思って紹介しなかったのが『危険な女たち』という映画で、これはアガス・クリスティの『ホロー荘の殺人』を映画化したものだ。劇場用映画として野村芳太郎作品を見たのはこれが最後。同様にエラリー・クィーンの『災厄の町』を映画化した『配達されない三通の手紙』という作品もある。こうした映画は、海外作品が苦手だったりする人でもすんなり入れるし、面白いと思う。
しかしなんといっても松本清張原作、橋本忍脚本、野村芳太郎監督というゴールデントリオで作られた傑作の数々の素晴らしいことよ。『砂の器』『影の車』『ゼロの焦点』『張込み』。私の初期映画鑑賞はこの三人を軸に始まったといっても過言ではないからなあ。とにかくミステリ原作の映画を撮らせたら右に出る人はいなかった。そうはいいつつも監督の代表作である『拝啓天皇陛下様』は未見なのであった。早くDVD出ないかしら。野村芳太郎監督のご冥福をお願いいたします。