『奥様は魔女』(ASIN:B000BPK5M2)

監督:ノーラ・エフロン、出演:ニコール・キッドマンウィル・ファレルマイケル・ケインシャーリー・マクレーン
ニコール・キッドマンの愛らしさ全開で、もうメロメロ。そういう映画。
私くらいの世代までは誰もが知っている、あの名作ドラマ『奥様の魔女』。本作はそのリメイクではなく、「本物の魔女が人間界にやってきて、『奥様は魔女』のリメイク版に出演することになり、本物の魔女が魔女を演じることになる」というそのワンアイデアだけの映画。
それでもこの映画が成り立っちゃうのはとにかくニコール・キッドマンが可愛い!。実年齢は40近いはずなのにその可愛さはもう反則で、彼女の一挙手一投足にメロメロのデレデレですよ。特に、彼女が人間界にやってきて、魔女としてではなく人間として生活しようとする奮闘振りの中で起こる様々な出来事に一喜一憂する姿は最高。ぴょんぴょん飛び跳ねてる彼女を見ているだけで頬が緩みます。
映画としてはワンアイデアものだし、元となった『奥様は魔女』の設定が大きなウェイトを占めているので元を知ってないとそこまで楽しめないかもしれませんが、知っていれば笑えて楽しめることは間違いない。中でもマイケル・ケインシャーリー・マクレーンという名優二人が面白おかしい。元の『奥様は魔女』でも私はエンドラが大好きですが、そのエンドラ役を演じるという設定のシャーリー・マクレーンがまた一癖も二癖もあって見事です。というか彼女裏設定はもう少し活かされても良かった気がする。
「ダーリン」役となるウィル・ファレルは二枚目ではないし「ダーリン」とはまったく印象が被らないんですが、そのバカさ加減がなかなかいい味を出している。ただ、キッドマンと並ぶとどうしても貧相になってしまうのは致し方ないところか。彼女と並び立つなら相当な俳優でないと無理だろうし。コメディ俳優としては頑張っていたほうだと思います。それ以上にエージェントのラリーがいかにもトム・クルーズを意識している、という設定でその遊び心が笑えました*1。さらにいえば隣人のマリアはキャメロン・ディアスを意識させてましたね。
非常にテンポが速くて、ちょっと忙しい映画ですが、ストーリーは特に関係なく、とにかくニコール・キッドマンの愛らしさと、アメリカン・コメディ特有の笑いを楽しむには最適な映画だと思います。
それにしてもニコール・キッドマンは本当に素晴らしかった。彼女がこういう映画を撮っちゃうとまずますメグ・ライアンの居場所はなくなるなあ、といらぬ心配をしてしまいましたよ。しばらくはニコール・キッドマンにはまりそうな予定ですが、『アイズ・ワイド・シャット』も『アザーズ』もベクトルが違い過ぎるので何を見ようか悩んでます。『ドッグウィル』は興味あるけど、これも全然違うしなあ。

*1:いうまでもなくトム・クルーズニコール・キッドマンの元旦那であり、『ザ・エージェント』という映画の主役だったこともある