shaka2006-03-09

毎朝通る集英社の一階ロビーに鎮座めされているお地蔵さん(?)が気になって仕方がない。大層な扱いを受けており、通常の大きさが四体、そして人間よりもデカイのが一体。あれはなんなのであろうか。集英社ってそういう会社なの?。
昨日は久々に仕事で外出して直帰だったため、早く帰宅したためCookdoホイコーローでも作るかと思って豚バラ買ったんだけど多すぎた。今日も豚バラ料理だな。なんにしよう。
で、食料品を買い物してたら珍しく妹から電話。「どうした?」と聞いたら「今から上海行ってくるけど、吸ってるタバコなんだっけ?」と聞いてくる。免税店から電話かよ。直前すぎ。金曜は実家で飯を食おうと思っていたのに母親も一緒らしいので飯はないようだ。なんだよ。っていうか姪っ子も連れて行ってるのか?。
今更の話だけどマンガの文庫化が激しくて、文庫でマンガを読む習慣のない私は全然気が付いてなかったんだけどなんでもかんでも復刊されてるのね。意地でも古本屋で探し出そうとしている自分が滑稽に思えるほど「え?こんなのまで?」という作品が出ていたりする。しかもそれを発行しているのがまた意外な版元だったりして、最近では森脇真未味の『おんなのこ物語』が早川書房から出ていたことにビックリした。なぜに早川?。
ところで江國香織の『間宮兄弟』の映画化は、主演の間宮兄弟佐々木蔵之介ドランクドラゴンの塚地が演じてるそうな。その理由だけで見たいです。
バイエルンが沈んだ…。まあミラン相手なら仕方ないが。それにしても最近のバイエルンはCLでいいところなしだなあ。マンチェもいないし、バルサに頑張ってもらうしかない。

『心のなかの冷たい何か』若竹七海(ISBN:4488417027)

こんなところに葉村晶が。いや、キャラは違うかもしれないが、原型は間違いなくここにいる。
ある事件*1が元で会社を辞め、思いつきで箱根へと一人旅に出かけた若竹七海ロマンスカーの中で一人の女性と出会う。彼女、一之瀬妙子とはたった一日の付き合いだったが、七海にとっては忘れられない存在になる。クリスマスも迫ったある日、妙子から電話でクリスマス・イブを一緒に過ごす約束をするが、その約束は果たせずに終わった。数日後、妙子はガス自殺を図ったのだ。そして七海の元に妙子から郵便が届く。それはある人物の「手記」だった。
『僕のミステリな日常』に続いての若竹七海主人公シリーズだが、前作が特殊な設定を活かした連作短編集だったのに対して、こちらも構成は凝っているものの、スタイルは真っ向からハードボイルド(ソフトボイルド)している。葉村晶が主人公でもなんら違和感はない。
10年間文庫落ちしなかった理由は、ご本人からMYSCONの際に語っていたが、今回の文庫化にあたってどの程度書きなおされているのだろう。文章的には(時代の違いはあれど)特に違和感は感じなかったが。構成面を含めた人物の描き方はやや粗く、焦点がずれてしまっていたり、いまひとつそれぞれの描写にすんなりと入っていけない部分があるのは若書きのせいだろうか。
個人的には前半部分がよかったのに対して、後半はその前半の隙間を埋めていく作業に終始してしまった感があり、七海の気持ちや登場人物の気持ちが語られている割には惹きつけられるものがやや少ない。これは前半のスリルが高すぎて、後半は読者の側も弛緩してしまうからだと思われ、もったいない気がした。
それにしても「心のなかの冷たい何か」というタイトル、そしてその想いを抱えて生きる登場人物たち、引用されるJ・G・バラードの言葉、そうした要素が組み合わさって妙に切ない気分にさせられる。若竹七海のこうした着眼点と披露のセンスはやはり好きだなあ。

*1:当然、『僕のミステリな日常』の事件