金曜日はZと六本木ヒルズヴァージンシネマで『スパイダーマン2』を見てきました。感想は↓。ヴァージンシネマはさすがに音響がいい。その音響のよさのせいか、英語がとても聞き取りやすくて自分のヒアリング能力が急に上がった気すらしました。席がちょっと前で疲れましたがやっぱいい映画館だ。
映画を見る前に時間があったのでちょいとプラプラ歩いていたら、テレビ朝日前の池でカメラと照明がセッティングされていた。そうか!、この場所は『報道ステーション』で市川寛子さんがお天気中継する場所だ!。ということはここにいればナマ市川寛子さんが!。しかし映画を観終わったころには『報道ステーション』は終わっている!。興奮する私をよそに、Zから「また来ればいいじゃん」とツッコまれてその場を去る。うーん、本気で来てみようかしら。33のオヤジがすることじゃないが。
眠れぬ夜が続いていたので、土曜日は昼過ぎまでグッスリ。起き出してからテレビをつけたらケーブルテレビで『Wの悲劇』がやっていたので懐かしくて見てしまう。何年振りかなあ。この頃は最も角川映画にハマっていた時期だ。この映画は夏樹静子の『Wの悲劇』が原作といいつつ、実はその原作は映画の中で出てくる芝居の原作であり、この映画自体はその芝居関係者たち、その中でも薬師丸ひろ子演じる劇団研究生がスキャンダルを武器にして女優になるまでを描く劇団内幕劇であり、『Wの悲劇』とはなんの関係もない。いくらメディアミックスが売りだった角川映画とはいえ、この強引な結びつけぶりはどうなんだろう。おまけに『Wの悲劇』って最初はカッパノベルズで出版されてるんだよね。まさかこの映画のために光文社から版権買い取ったのだろうか。だとしたら凄い。ストーリーなんて関係ないのに。
それはそれとしても今見ると色々新鮮。というのはやはり私が芝居をしているからだろう。公開当時は中学生で芝居とは縁も縁もない生活を送っていたし。一番驚いたのは蜷川幸雄が演出家の役で出演していて、ちゃんと劇中劇の芝居も演出しているということ。別に映画の中で全編演じられるわけでもない劇中劇なのにそこまでするとは。それと三田佳子。今となってはダメ息子ばかりが話題になりますが、やっぱこの人は凄い女優ですよ。「女優」の役を演じるってのは難しいし、この映画のようにどんな手を使ってでも這い上がってトップの座に上り詰めた女優、という役を演じるのは色んな意味で難しいと思うのだが、しっかり演じきってる。その迫力といったら。この年の助演女優賞総ナメもさもあらん。高木美保がこの映画でデビューしているのも初めて知った。そしてなんといっても薬師丸ひろ子ですが、「顔ぶたないで、私女優なんだから」の名台詞をはじめ、女優開花の第一歩は間違いなくこの映画だったと思う。そしてラストシーン。このラストシーンは私のラストシーンベスト10に必ず入ります。映画自体はこの当時の粗製濫造ぶりもあって「もう少しなんとかならんのか」と思うところもあるけど、このラストシーンで「まあ、いいかな」という気になる。角川映画もまた見直そう。
ところで妹尾河童が舞台美術家だっていうのは有名な話なんですか?。私はこの映画のエンドドールで初めて知りました。すげービックリした。