ちょいと聞いてくださいよ奥様。
昨晩のことですよ。寝不足な上に三時間半の会議の調停役でほとほと疲れ果ててマルエツで買い物して家まで帰りついていつものように郵便受け開けようとして鍵を取り出そうとしたんですよ。
そしたら奥様、鍵がないんですのことよ。驚いてワタクシ全身まさぐったんですわよ。決していやらしい意味じゃないんですわ。ポケットから鞄の中から探しまくったってことですわ。わかってらっしゃる?。それでも鍵がどこにもないんですの。顔面蒼白、吃驚仰天、冷や汗タラタラ、驚き桃の木山椒の木ブリキにタヌキに洗濯機ですわよ。こんな日に限って合鍵も持ってないし、どうしようどうしようと焦って大家さんの家に行こうかどうしようかとロダンみたいに考えましたわ。え?ロダンは考える人を作った人で別に考えてる人のことじゃない?そんなことはどうでもいいのよ。考えた末、もしかしたら鍵を掛け忘れたのかもしれないと思ってとりあえず部屋まで行ってみることにしたんですわ。それで玄関の前に立ってみたらアラビックリ。
鍵穴に鍵が差し込まれっぱなしだったんですわ
それもキーホルダーごとだらーんと。驚いたのなんのって。慌てて鍵を回して部屋に入って中を見渡したら空き巣に入られたかのように部屋がとっ散らかってるの。でもね、よく見たら普段から汚いだけでなにも盗まれたわけじゃなかったんですの。オホホ…お恥ずかしい。それにしてもアレねえ、丸一日鍵穴に鍵差し込みっぱなしでしたのに日本て平和ねえ。その代わりに外壁工事の業者はベランダ入ったみたいでサンダルとか勝手に動かしてましたけど。失礼しちゃうわ。
最近ワタクシ物忘れが激しくて困ってるんですの。これも歳のせいかしらねえ。そういえばワタクシ一昨日もコタツ点けっ放しで外出しちゃったんですのよ。奥様は大丈夫?。
わざわざこんなに長く書く話じゃない。