海洋冒険小説の傑作たち

上のレビューのおまけに、帯に載っていた三作もちょっと紹介しておく。

  • 『血の絆』A・J・クィネル 【bk1】
    エドマクの87分書シリーズとは別物ですよ。昨年亡くなってしまったクィネルが書いた海洋冒険小説。この本の面白さは主人公が中年の女性だということと、舞台となる船が帆船ということかな。クィネルの作品の中ではガンアクションも少なく、いわゆる「プロ」の兵士や傭兵も殆ど出て来ないので、逆に新鮮。オススメです。

血の絆 (新潮文庫)

血の絆 (新潮文庫)

  • 『脱出航路』ジャック・ヒギンズ 【bk1】
    こちらはレビューでも名前の出たヒギンズの名作。第二次世界大戦で敗北寸前のドイツ兵たちが南アフリカからドイツへと船で帰還する物語。とにかく熱い!。

脱出航路 (ハヤカワ文庫 NV 283)

脱出航路 (ハヤカワ文庫 NV 283)

しかしまあ『血の絆』も『脱出航路』も絶版ですか。悲しいなあ。その他の海洋冒険小説のオススメはデズモンド・バグリィの『ゴールデン・キール』(絶版)とか冒険の質が違うけど、クライブ・カッスラーの『タイタニックを引き揚げろ』とかですかね。わたしはどちらかといえば山岳冒険小説好きなんですが、上に挙げた作品は全て大好きですね。