蹴球微熱 日本VSドイツ

気合の入ったいい試合でした。かなり本番に近いモードというか選手のテンション。加地の怪我もそうですが、全体的に激しい試合だった。
前半の15分くらいまでは圧倒的なドイツのペースで、日本はまともにボールキープもできない。しかし、その怒涛の攻勢を凌ぎきったあとからはやや盛り返して、まともな試合になりつつあった。互いにチャンスを決めきれず、ところどころで激しい遣り取りがあった後、加地が怪我で退場。加地には悪いが、これで流れが変わった。
加地に代わった駒野が素晴らしいパフォーマンス。シュバインシュタイガーに完全に押されていた右サイドを駒野が支配し、ドイツの左サイドの攻撃を封じるだけではなく、右サイドから何度もドイツの守備を崩し始める。逆にいうとドイツはこのシュバインシュタイガーの裏が弱点ということだが。惜しいシーンが何度かあった後、フリーキックの跳ね返しをカウンター一閃。独走となった高原がGKレーマンと1対1で落ち着いてシュート。このシュートは見事だった。ゴールされた後のレーマンの身のこなしもなんかよかったけど。とにかくこれで日本が先制。
その後も右サイドを崩すことで左サイドも空きはじめ、完全にドイツの守備陣が後手に回ったところで、右サイドの狭い空間で細かいパス交換。最後は高原が二人を抜いてゴール。この日の高原は本当に何かが憑いたというか憑き物が取れたかのような動きだった。
その後、さすがにマズイと思ったのかドイツが牙を剥く。結果的に二点ともリスタートからだったが、日本の弱点と自分たちの利点をうまく活かした得点ではあった。シュバインシュタイガーは二点に絡んだね。となるとさすがに彼の守備的弱点を差し引いても出さざるを得ないだろうな。
という形で、結果的には引き分け。日本側の視点から見れば折角いい形で二点を先に取ったのに逃げ切れなかったか、ということになるが、ドイツ相手に二点先制は褒められる内容。ただし、ジーコに対する評点としては低い。交代枠の使い方、さらにはその時間など疑問は多い。もう別に期待してないからいいけどね。
加地の怪我がどれくらいなのかまだわからないのだが、とにかく駒野のパフォーマンスが素晴らしかったので、是非彼をスタメンで使ってほしいが、ジーコの順列的にはありえないのか。あれだけの活躍見せてもダメだったらもうどうしようもないだろうが。
翻ってドイツ。正直ドイツファンとしては不安な内容。日本相手に二点を先制されるとは。一点目はカウンター処理のミス。二点目は高原が見事だったといえばそれまでだが、あの位置で自由にボールを回させて結局決められたのではなあ。守備陣はちょっとマズイね。
バラックの調子が本調子には程遠く、そのせいでDFと中盤の連携が悪かったのも原因。とにかく不安だらけの内容だった。フィジカルで押し切れる相手にならなんとかなるだろうが、そうでない相手だとレーマンに頼りきりなんてことにもなりかねない。ホスト国は有利とはいうけれど、かつてのドイツからはちょっと考えられない不安要素丸出しの内容だった。頼むよバラック