そんなわけで仙台行きが潰れた夏休みを消化しなくてはイカンので昨日は夏休みにしたわけだが、結局一歩も外に出ることなく昼過ぎまで寝て、あとはゴロゴロして終わった。不毛。おそるべき不毛。あ、燃えないゴミ出すの忘れた。
アメリカのタワレコが倒産。これには色々考えさせられる。メディアの提供方式が変革して、広い国土を持つアメリカでは店舗での販売が下火になり、オンライン上での販売が経営を圧迫した、という単純な図式で語られることになるとは思うが、それがタワーレコードという世界規模で名前を知られる会社であっても状況を打破できなかったということは非常に大きい。まあ、大きいからこそ胡坐をかいた、ともいえるのかもしれないが。
本に関してはまだまだ「紙」という媒体が幅を利かせていて、どちらかといえば「電子書籍」という媒体は日の目を見ないままの状況が続いてる。しかし、「ケータイ小説」と呼ばれるものが段々と表に出てきていることからも「本」だけが安穏としていられる状況でないことは確かだ。
こうした「メディア」の変遷は常に業界に大きな影響を与える。かつては世界企業だったVictor/JVCがビデオの衰退と共に力を失っていったのは明らかだし、カセットテープが消え去り、同時に多くの企業が打撃を受けた。
果たして「紙」は永遠なのか?。個人的には嗜好品としての「本」と情報源としての「本」は異なるもので、情報源としての「本」(主に雑誌ということになる)は「紙」以上の便利さを持つメディアが現れれば廃れていくと思う。それがPC(インターネット)であり、携帯電話であり、その影響は既に現れているだろう。
例えば、有機ELの性能が向上して、紙と同じような(同等とまではいかないにしても)薄さで、同時に情報配信を可能にしたら、一枚の紙の大きさで全ての雑誌も新聞も読めることになる。そうした技術が可能になった時、新聞社や版元はいいとしても、それを売って生計を立てている書店、コンビニ、キヨスクに与える影響はかなりのものになるはずだ。
メディアの変革はコンテンツ流通に直接的に影響を及ぼす。そしてその影響はタワーレコードすらも飲み込む。考えてみれば恐ろしいことだ。当然、そのことによって利潤を上げ、上ってくる企業があるわけだが。栄枯盛衰、という言葉で簡単にはまとめられない気持ちになるなあ。
小山薫堂が初小説を書いたらしいですよ。どうなのかなあ。