SF短編『グーグルが悪に変わるとき』

http://d-p.2-d.jp/6ot/scifi/scroogled_by_cory_doctorow.html
コリィ・ドクトロウという人が書いたSF短編。なんつーか、かつてのSFが持っていたサイバーな存在に対する禍々しさみたいなものを久々に感じた。
インターネットと携帯電話があっという間に世界に広がる中、SFはそういった近未来の造型というか未来提示に対して力を失くしていったように個人的には感じており(それこそ「事実は小説より奇なり」な時代になったからだろう)、このGoogleをモチーフにした短編も、多くの人がこういう想像をしたことがあるだろうし、決して奇抜な発想や新鮮味があるわけではない。
ただ、それがこうしたSF短編として描かれ、読んでみると、前述したSF的な禍々しさというものは今でも健在なのだなあ、と思う。
誰かパロディで『mixiが悪に変わるとき』とか書いたら面白いのに。mixiの場合はSFよりもホラーとして大いに使えそうな具材ではあるが。