『PRIDE 29』

まあ既に結果はわかってたし、簡単に。今回の注目は今年の目玉であるミドル級トーナメントの前哨戦だったわけだが、まずはヘビー級の2試合から言及してみる。
ミルコVSコールマン。コールマンは老いたのかなあ、と思わずにはいられないくらいミルコの圧倒的な試合展開。それも手を出すことなく、コールマンのタックルを全て受け切って、フェイントだけでコーナーに追い詰めるという格差がないとできない試合をあっさりやってのけた。伝家の宝刀も抜かず。『はじめの一歩』で一歩が唐沢と戦った試合を思いだす。これで余程のことがなければミルコのヒョードル挑戦は確定。またヒョードルの怪我とかで延びたりしないことを切に祈る。どっちが勝つかなんか予想つきません。
ハリトーノフVSチェ・ムベ。やっぱハリトーノフは凄い。今までパンチでダウンしたことのなかったチェ・ムベを気力を奪ってのKO。私はチェの試合は好きなんだが、今回はなんだか悲しくなった。ハリトーノフは展開とか考えずコツコツといたぶるんだもんなあ。それでも打たれることを恐れず前に出るチェの姿を見習ってもらいたいと思う日本人選手は沢山いるよ。ハリトーノフはやはりヘビー級トップ4の一角。ヒョードルとミルコ、どちらが勝っても安寧とはしてられない感じ。PRIDEヘビー級はこの4人だけでしばらく安泰だろう。いくらでも組み合わせの楽しみがあるし、再戦でも満足できる豪華カードばかりだ。
で、ミドル級。最も注目していたニンジャVSジャクソンがカットされ、ジャクソンのスープレックスだけが流されたので試合展開がわからず。判定は割れた結果ジャクソンだったようだが、うーんもっと見たかったなあ。この二人以外の打倒シウバの有力候補はなんといってもマウリシオ・ショーグンイゴール・ボブチャンチン。ショーグンは解説の高田も一押しといっていたが金原を子供扱い。正直、拮抗した試合での強さはわからなかったけど、若さという勢いがあるから怖い存在。ただ、同じシュートボクセってことではシウバとはやりにくいだろう。つか、シュートボクセはミドル級何人送り込むんだ?。ボブチャンチンは好きな選手なので、終わった選手とはいえ高橋相手の一撃KOには大満足。ここ数年ヘビーでは厳しい試合が続いていたからミドルで息を吹き返してもらいたい。ミドル級で一撃で相手を終わらせることができるのはシウバとボブチャンチンくらいだと思う。
その他に試合ではスペーヒーが相変わらず強いなあ、ってことくらいかしら。中村はレコには勝ったけど、どうなのよ。コーナーでうずくまったレコ相手にパンチだしまくってるんだけど全然まともに当たってないんだよね。レフェリーが止めてもレコは普通に立ち上がってたし。ダメージはあまりないよな。まあ勝ち目もなかったけど。そういう意味では期待できない気がする。田村はTKOってことになってるけど実際はノーコンテストでしょう。マックモドがかわいそう。桜庭が対戦要求してたけど、どうなるのかなあ。あまり興味はないカードだ。総じて今日の日本人選手のカードはどれも盛り上がらなかった。やられ役として機能した選手はいたが。で、あれだけ過去の映像とか煽り映像とか流しておいてファブリシオトム・エリクソンの試合、ホジュリオとアリスター・オーフレイムの試合をカットした理由はなに? >フジテレビ。視聴者ナメんのもいい加減にしろ。あと、過去の試合を流すならちゃんと過去の試合ってわかるようにしないと視聴者は混乱するっての。大晦日の時も非難浴びてたでしょ。反省しろよ。
そんなこんなで4月にはミドル級GPが始まるわけですが、やはりシウバを中心としたシュートボクセ集団が注目。日本人には正直期待できない。吉田のこのところ下がり目だし。あとはボブチャンチン、スペーヒー、今日は出てないけどダン・ヘンダーソンあたりでしょか。もちろんジャクソンもね。UFCはタイトルマッチの関係でリデルとクートゥアが出られないのが残念だなあ。