遂にワールドカップが開幕して既に寝不足のshakaです。
本腰入れて見るために金曜日の夜から実家に帰り、BSと50インチの大画面でサッカー三昧でした。とりあえずここまではポルトガルVSアンゴラ戦以外は全てリアルタイム視聴してきましたが、さすがに平日は早朝4時台の試合を見ると死んでしまいそうなので、泣く泣く諦めます。歳をとった。八年前は可能だったのに。
土曜は朝6時まで観戦後に医者に行き(社会保険が切れてしまうから)、薬をまとめてもらったり、Zの家に行きキャリーカートを借りてきたり。夕方から夜まで仮眠して、再び夜10時から朝6時までひたすらサッカー。
日曜はそのまま夕方まで爆睡。起きたら姪っ子が来ていた。2歳と四ヶ月になったら色々喋るし、さすがにもう怖がられて泣くこともなくなったのはいいんだけど、遊び相手にさせられて疲れきった。子供のパワーは恐るべし。腰が痛くなっちゃったよ。
親の金で(姪っ子が来てると財布が緩くなる両親)焼肉を鱈腹食って帰宅し、再びサッカー。前述したようにポルトガルアンゴラの試合を断腸の思いで諦めて寝ました。
今日は前の会社の最終日ということで神保町に来ています。さて、今日はどこで飯を食うか。

2006 FIFA WORLD CUP グループC セルビア・モンテネグロVSオランダ

開催国ドイツが「攻め」の姿勢を見せつけたことで、大会全体の雰囲気が盛り上がり、これまでの試合はどれも序盤から責め合うものが多かった。しかし、この2チームの試合はそれまでとは違い、一転静かなスタート。
サッカーを知り尽くした両国同士の大人な試合。相手のボールを無闇に取りに行くことはなく、やらせるところは自由にやらせて危険だけを断つ。セルビア・モンテネグロのこの対応は円熟味を感じさせた。
それに対し、ピッチの横幅を目一杯使い、自分達の得意のサッカーを徹底するオランダ。焦って攻撃するのではなく、時にはバックライン(高いけど)でボールを回し、行けると判断するや否やサイドのロッベンファン・ペルシーにボールを出して二人が前に付き進む。この繰り返し。前半のボール支配率が62対38というすごいことになっていた。
その静けさに満ちた、だが濃密な空間を切り裂いたのはやはりロッベンだった。前半のセルビア・モンテネグロの唯一のミス、というよりは計画になかった高いライン取り。それまでは自陣深くで守ることを徹底していたセルビア・モンテネグロがたまたま前がかりになった隙を見逃さず一本のスルーパスで一気にGKとの1対1に。それをロッベンが落ち着いて決めた。この時の早さ。守備ラインを抜ける一瞬、ロッベンのユニフォームが掴まれるのだが、それすらも置いてきぼりにするスピード。老獪さでは上を行くセルビア・モンテネグロの守備陣だがスピード勝負になったら勝てない。
その後はセルビア・モンテネグロも攻めの姿勢を見せだすが、やはり試合としては緩急がハッキリとした試合で、ワールドカップというよりもセリエAの試合のような感じだった。国を背負っての熱い戦いという感じではなく、純粋にサッカーの駆け引きが楽しめる試合。
互いに決定的なチャンスを作り出すが、結局最後はベテランの両GKが立ちはだかり1対0のまま試合終了。セルビア・モンテネグロはケジュマンの出来が今ひとつだったのが残念。ミロシェビッチが早々に下がったのもコンディション不足か。オランダはロッベンが絶好調だったけど、ファンニステルローイはあまり見せ場を作れず、このチームの核であるコクーも出来はよくなかった。この二人が本調子にならないと今後が厳しいだろう。
早々に死のグループで一歩抜け出したのはオランダとアルゼンチン。ただ、セルビア・モンテネグロコートジボワールもまだ見込みはある。ここはホントに紙一重の戦いが続くだろう。オランダもやはり懸念されていたセンターバックの質は低い。ドログバサビオラクレスポといった世界一流のFW相手に無失点で通せるかどうか。アルゼンチンはやや抜けた感はあるが、コートジボワールにやられている時間帯もあった。セルビア・モンテネグロはビリッチが帰ってくるし、ホントに最後まで読めないグループだなあ。なんにせよグループリーグの段階でアルゼンチン対オランダという一戦が見れるのかと思うと身悶えしたくなる。楽しみにしたい。

2006 FIFA WORLD CUP グループD メキシコVSイラン

メキシコのサッカーは美しい。
サッカーとは走るスポーツであり、パスを出し、受けるスポーツであり、ボールを奪うスポーツであり、ゴールを決めるスポーツである。その全てにおいてテクニックとメンタルの両面が噛み合ったチーム、それがメキシコである。
セルビア・モンテネグロとオランダの試合が静かな玄人同士のサッカーだったのに対し、この試合は序盤からトップギア、目まぐるしい試合展開となった。とにかくボールの動くスピードが早い。ゴールからゴールまでがあっという間だ。それもロングボール一発とかではない。3人4人と人を経由するのにこの早さ。そのメキシコに負けないスピードで対抗するイラン。さすがにアジアナンバーワンである。フィジカルに勝るイランがスピードでも負けないのであれば、勝機は充分ある、そう見えた試合だった。
展開としてはその通りで、序盤優勢だったのはイラン。しかし、そうした状況でも決して焦ることなく、淡々と自分達のサッカーを続けるメキシコ。そしてセットプレーからワンチャンスを見事にものにする。これがメキシコのメンタリティ。
しかしイランも負けてはいない。本来体格とフィジカルで勝るわけだから、その有利を活かし、セットプレーでお返し。前半は1対1で終了。イランは互角以上の戦いをしたかのように見えた。
しかし、メキシコのメキシコたる所以は後半から始まる。後半開始と同時にいきなり二人の選手を交代。これには正直「えっ!?」と思ったが、これがまず当たる。暑さと慣れないハイペースでの前半を通したイランは後半ゆっくりとしたペースで戦いを進めたかったはず。しかし、フレッシュな選手を二人入れ、ますますペースの上がるメキシコ。イランは完全に防戦一方。そこでさらにメキシコは一枚カードを切る。さらにイランが押し黙ったと思うやDFラインからマルケスが前線へ。もはやリベロですらない、FWからウィングから縦横無尽にピッチを駆けるマルケス。この展開についていけなくなったイランは、一つ一つの玉離れも遅くなり、そのミスを突いてメキシコが得点。
そうなのだ、メキシコと同じペースで戦える国など他にない(あるとすればアメリカ)のだ。イランは序盤攻勢に見えて、完全に消耗した。ダエイとゴルモハマディという35歳オーバーが二人いたのもきつかっただろう。監督は少なくともどちらかは代えるべきだった。あまりにも疲労していた。
そして終盤にとどめの三点目。メキシコのスピードに完全に置いていかれたイランDF陣は、センタリングの邪魔も出来ず、二人のFWにも振り切られていた。
戦力的にイランが劣っていたとは思わない。むしろ海外での経験やドイツが舞台ということを考えればイランが有利な部分もあったはずだ。しかし、これがメキシコの強さ、美しさなのだ。全てが連動しているから無駄な体力を使わない。彼らは確かにスタミナがあるが、決して無尽蔵ではない。11人全てが連動し、意味ある走りをしているからこそ最後まで走りきることができる。このサッカーでコンフェデではブラジルも破ったのだ。
ここまで登場した各国にそれぞれに、持ち味というか「これがこの国のサッカー」という形らしきものはあったが、メキシコはその中でも「メキシコサッカー」というものをハッキリと見せつけた。そしてこのサッカーをメキシコは少なくとも30年以上続けている。平均身長が180センチに満たない国のサッカーとしてこれに憧れを抱かずにいられようか。

読了本

みんなのベストイレブン

http://wc2006.yahoo.co.jp/supporter/best11/
そうそう、Yahoo!でこんな↑企画やってますよ。(IDがないと作れませんが)
ちなみに私のはこれ↓。
http://wc2006.yahoo.co.jp/supporter/best11/view?name=3BtxZC3HNRVRtLCpCL4-
好きな選手をまとめるとこうなっちゃう。戦術的にはありえないけど。しかし迷いだしたらキリがなかったよ。もう一チームくらい作りたいな。