終わってしまった…。これでようやく通常の生活に戻れるという気持ちと、しばらくは何を楽しみにして生活すればいいのかという気持ちでフニャフニャしそう。とりあえず、本を読もう。試合についての詳細は別項で。
土曜日は出勤日だったので珍しく更新したりもしていたわけですが、さすがに入社して最初の一週間が六日間出勤で、サーバトラブル、そしてワールドカップによる睡眠不足ということで日曜はもうヘロヘロでした。ワールドカップがいつもより一週間後ろにずれ込んだこともあって途中からはウィンブルドンも同時並行(さすがに少ししか見れてないけど)。昨日から今朝にかけてはウィンブルドン男子決勝とワールドカップ決勝を梯子したので死にそうです。しかしフェデラー強いな。
土曜日は退社後にWえんじと飲んでました。まあ、序盤はいつものえんじしかいなかったのでサッカー談義。「オシムが!オシムが!」という話がメインでした。しかしホント、日本のサッカー協会はナイジェリア並みにダメですな。互いのドイツ土産、沖縄土産を交換。なんか久々に普通の週末送った気がする。
あー、なんか二年後のオーストリアとスイスで行われるEUROにも行きたくなってきたなあ。

蹴球微熱 FIFAワールドカップ2006 決勝 イタリアVSフランス

それにしてもまさかジダンがあんな形でピッチを去るとは。最後は文字通りピッチに居場所もなく、表彰式にも出ていなかった。代表だけでなく、選手としての引退を公言していたジダンにとってはあまりに皮肉な結末。まあ、あの行為自体はレッドも致し方ないとは思うんだけど、あの審判はこの大会でルーニージダンにレッド出したということだよな。複雑。
良くも悪くもこの決勝戦マテラッツィの独壇場。アンリにファウルかましてPK与えたのもマテラッツィなら、同点弾をヘディングで叩き込んだのもマテラッツィ。そしてジダンを葬ったのもマテラッツィ。その後のブーイングは'98年のクロアチアのビリッチを思い出したよ。
そんな状態でもPK戦マテラッツィを起用するリッピもリッピなら、決めちまうマテラッツィマテラッツィ。空気読めよ!。
試合自体はフランスが押してた、というのは簡単ですが、この大会ではイタリアは殆どそんな試合ばかりなんだよね。それでも勝ち上がってきた。国内のカルチョが揉めてることもあって、選手たちのモチベーションが高かったということもあるだろうし、単純に「堅かった」というのもある。カンナバーロガットゥーゾという真ん中の二人。緒戦でネスタを失ってもマテラッツィが後を埋め、この活躍。もしネスタが怪我しなかったら今日の運命も変わっていただろうに。
フランスはとてもいいサッカーをした。ただし、ペナルティエリア前まで。いわゆる日本代表的な試合だ。攻撃の形は作れる。ただし、フィニッシュが決まらない。アンリが持ち込んでもカンナバーロが最後は防ぐ。リベリーは素晴らしい動きだったけど、シュートだけは枠に行かない。トレゼゲ、ウィルトールは今大会ではまったく存在を示せなかった。
敗れてうつむく選手たちに、直前に足を骨折して代表を去ったシセが松葉杖をつきながら慰めていた。「シセがいれば」と思ったのも事実だが、そうなるとリベリーの活躍はなかったかもしれない。やはり、このメンバーで決めるべきところを決められなかったことが敗因だろう。
イタリアは結局終わってみれば「カテナチオ」だ。もちろん、これまでの「守備だけ」のチームでなかったことは確かだが、決勝に限っていえばこれまでどおりのチームだった。トニ、トッティはまったく機能しなかった。頼みの綱はピルロプレースキックのみ。ただ、その唯一の武器で得点を決めたことが勝敗を分けたのだろう。
PK戦は敗者はいない、といわれる。事実ワールドカップの記録上ではPK戦は「引き分け」扱いになる。それでもそこに、紛れもなく勝者と敗者は存在するのだ。最後の最後でメンタルを保てなかったフランスと、「忍耐」という文字を刻み続けたイタリア。「イタリアはPK戦では勝てない」というジンクスを破ったのは、そのメンタルだったのだろう。
個人的にはイタリアの優勝は喜べない。ただ、彼らの戦いぶりには拍手を贈るしかない。そういう試合だった。ある意味ではこの18回目のワールドカップを象徴するような試合だったことも確かである。
ジダンよ、さらば。

蹴球微熱 FIFAワールドカップ 三位決定戦 ドイツVSポルトガル

もし、この試合が決勝戦だったら、最高の試合だったことは間違いない。開催国が最高の形で勝利した。シュバインシュタイガー!、シュバインシュタイガー!、シュバインシュタイガー!。
今大会はワールドカップ史上初のハットトリックがなかった大会である。しかし、この試合でのシュバインシュタイガーの得点は事実上のハットトリックだ。そのいずれもが素晴らしいゴール。一人で大会ベストゴールを決めまくったかのようだった。決勝がマテラッツィの独壇場なら、三位決定戦はシュバインシュタイガーの独壇場。それもいい意味で。
クリンスマンの粋な采配により、カーンが先発GK。これが最後の雄姿(41歳になる次回も出てくれないかとひそかに期待しているが)バラックが怪我のためにベンチ。一見、力を抜いたかのように見えたドイツ。しかし、次世代を担う若者たちが最高のパフォーマンスを見せてくれた。ここまで予想に反した堅守で勝ち上がってきたポルトガルだが、その若さに完全に押されてしまった。
まあ、中二日で7試合目を戦うことによるコンディション不良もあったとは思うが、だからこそ準決勝を疲労でスタメンを外れ、この試合で復調したシュバインシュタイガーがヒーローになったともいえる。
欲を言えばカーンが無失点のまま終わってくれればいうことなしだったのだが、あれはまあ逆にフィーゴへのはなむけということにしておこう。素晴らしいセーブは何度も見せてくれたし。
開催国ドイツとしては、決勝には残れなかったものの最高の終わり方だったと思う。素晴らしい勝ち方、そして今後に期待を持てる若手たちの活躍。シュバインシュタイガーを筆頭に、ラーム、ポドルスキーメルテザッカーオドンコール、ハンケ、ヤンセン、ケール。皆22歳以下。頼もしいったらありゃしない。ホントにドイツに帰化したくなってきた。

《ニール・ケアリー》シリーズ完結編が8月に!

http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3586
来ましたよ!ドン・ウィンズロウの《ニール・ケアリー》シリーズの完結編となる『砂漠で溺れるわけにはいかない』が8月に創元推理文庫から出ます!。
前作の刊行に6年も待たせておきながら完結編は一年も経たずに出るんかい。嬉しいけど。いや、これで終わりかと思うと寂しいけど。早く読みたいような読みたくないような。