murmurBrain

「わからない」ということ

昨日感想を書いてからさらにWebを巡ってみて、やはり想像していたような感想があったので、ちょっと考える。その感想というのは、 「わからないとかいってる奴レベル低い。わかんなくて可哀相。ま、オレは演劇に対する造詣が深いからわかるけどね」 みたいな…

萌え語り

今までは「萌え」という言葉と、その言葉の持つ感性に対して「わからん」と一蹴していたのだが、ちょっと考えてみることにした。というのも、最近「あ、コレそうかも」と感じることがあったのだが、この事象が「フェチ」や「ラブ」といった言葉では展開でき…

マンガの貸与権

マンガ家(申し訳ないが知らない人だ)の高波伸のブログどぇ〜すで知った「出版物貸与権」に関する記事。内容を整理すると。 マンガ喫茶(貸与権であるから当然ブックオフは関係ない)に対してではなく、TSUTAYAなどをはじめとするCDVJ(CD、DVDレンタル組合…

今年の読書目標

冊数に関しては巷の方々が「200冊超」とか挙げてるのを見ると、自分がたいそう情けなくなるので、まあ読めるだけ読む、ということにしておきたい。 それよりも今年はキチンと「本と向かい合う」読み方をしたい、と思った。というのも大晦日に読んだ『砂漠』…

「ネタバレ」が作者に対する妨害、というのは確かにそうだろうと思う。だからといって「警句」をつけていることを非難されても、じゃあ「警句」がなけりゃもっとヒドイ目に遭う人もいるだろうと思うわけで、非難するならちゃんと的確に非難しないと意味がな…

最適化

ビジネスの世界では「ユーザーの視点」というのが当たり前のように語られていて、そこかしこで頻出する言葉である。ユーザーメリットということばがあるくらいだ。その視点で物事を考えていたら、様々なものがどれだけユーザーに対して最適化されているのか…

翻訳ミステリーのこれからとランキング本

ミステリー評論家の吉野仁氏の日記を読んで気になったことがあり、今月の『本の雑誌』の特集「がんばれ、翻訳ミステリー」を読んだ。吉野氏が憤慨している匿名編集者座談会(特にAという編集者に対し)も読んだが、書評家という立場ではない人間として読めば…

笑いのルーツ

昔、数名の脚本家や演出家(無論、皆アマチュアだが)と、脚本を書いたり演出をつけるときに自分がどんな笑いを目指したり意識しているか、自分の笑いのルーツはなにか、ということを話したことがある。 私や私より上の世代は、やはりまず第一にドリフが頭に…

海外ミステリの探偵もの

一歩さんの日記を読んで、フランシス以降も海外ミステリを読んでもらっているようなので、余計なお世話とは思いつつ、再びいくつかオススメを。 ハードボイルドでもチャンドラーが今ひとつ肌に合わない、という場合は文体とか渋みよりももっとメロドラマ的な…

古典って何?食べたら美味しいの?

うーん、某所を発信源として、各所で議論されている内容を読むとどうにも互いの陣取り合戦のようになって冷静さを欠いているように見える(偉そうでスミマセン)。統計学上の話とかそういうのは難しいのでわかりませんから、完全なる主観で思ったことを書い…

相変わらず特にまとまってもいないことをダラダラと書いておく。 私は知らなかったのだが、そもそもの発端は『トリックスターズ』というラノベを読んでランドル・ギャレットの『魔術師が多すぎる』を連想するかしないか、ということから始まったらしい。「必…

Batonはなにによって手渡されるのか?

がくしのコメントに反応しようかと思ってたら、マサトクさんのところ(と派生しているサイト)を読んで色々考えてしまった。 ただ、まず私が「不幸の手紙」という言葉を引き合いに出したのは、マサトクさんも書いているが、このBatonが「好意」もしくは「興…

ポイントカード、是か非・補遺

先日の戯言が、なんか知らぬ間にdominoの編集後記(id:domino)経由でカトゆー家断絶とモノグラフに取り上げていただいていたようで、アクセスがもの凄いことになってます。こんな脳内妄想を曝け出してよかったんだろうか。まあ、今のところ叩かれたりもして…

先週の記事ではあるが、出版業界新聞『新文化』で、「ポイントカードの是非」について日書連の理事の寄稿が一面掲載されていた。私も今年に入ってから導入された三省堂のポイントカードを利用しているが、全国的にもポイントカードを導入する書店は増えてい…

正しい使い方

matsuoさんにはいらぬ心配をかけたようだが(まあ正直matsuoさんの見た時も思わないわけではなかったけど、ネタに対してネタを使って発表するのはアリだろう)、まあ昨日の苦言めいた言葉は高橋メソッドに限ったことではないし、具体的な一例だけに向けたも…

本にまつわるエトセトラ

今月の読売ADレポートojoの特集は「本は変わろうとしているか」。確か昨年のこの時期に似たような特集が組まれた記憶がある。毎回この手の特集は興味深く読ませてもらっている。 まだ全部は読んでいないが、「今月のデータ」で「本はどう読まれてるか」とい…

ラノベの壁

基本的に「ジャンル」というものにあまりこだわりを持たず本を読んでいるつもりではあるが、そうはいってもいくつか苦手とするものはある。その意味で、「ジャンル」という区切りが正解かどうかはわからないがライトノベルス、いわゆる「ラノベ」には一つの…

ある作家が「古本屋に自分の本が並んでいるのを見ると嬉しくなる」と言っていた、というのを聞いて思ったこと。 まあ、ここでいう古本屋とはブックオフとか新古本書店ではないらしいのだが。なぜ古本屋で自分の本を見ると嬉しくなるのか。当然、作家本人が古…

批評の難しさ

批評っつーと大袈裟ですね、まあレビュー。最近はサボリ気味とはいえ、今まで散々レビューを垂れ流しておいて今更なにが「難しさ」かと。ただ、ここでいう批評、レビューというのはいわゆる同人誌に対してのもの。要するにプロ相手じゃないレビューってこと…

昨日のネタの続き。id:dominoさんからTBされていて、最初はコメント欄に書き込もうと思ったんですが、長くなりそうだったのでこっちに。 昨日も書きましたが、皮肉というわけではなくこの賞自体には個人的に賛同しています。特に書店の方々が「自分達が選ん…

書店で本屋大賞とかボーっと見てて思ったこと。派生事項なので特に本屋大賞についての苦言とかそういうことではない。 『夜のピクニック』の新潮社をはじめとして本屋大賞のランキングを見てみると光文社、講談社、文藝春秋、双葉社、小学館という名前が挙が…

ここ一ヶ月ほど『これだけは知っておきたい個人情報保護』(ISBN:4532490022)という本がベストセラーになっている。言うまでもなく4月から個人情報保護法が施行されるからだ。かくいう私も仕事で関わっている。ただ、書きたいのはそのことではない。この本が…

巡り巡っての話。マンガ(コミック)の実写化として最も成功したのは『スーパーマン』をおいて他にない、というのが私の個人的な感想なのではあるが、それが成長途上のまさしくヒーロー渇望期に出逢った映画だった、という最大の理由にあえて目を瞑るとして…